「…で、今日の出来はどうだった?」 「ぐふッ!!」 夜8時。 いつも通りな豪華な夕食。 鮭のムニエルを口に入れた瞬間、凌雅がそう聞いたので、思わず私は吹きでしてしまった。 もちろん、西野さんの手料理だ。 そして西野さんはもう帰ってしまったので、いない。 「…汚ねぇよ。」 呆れ気味に笑う凌雅に、私も思わず笑った。 広いリビングに、2人きりの状態でそう言われた。 “今日の出来”は“テストの出来”のこと。 ……出来は、どうだったのだろう。