今私は、リビングにいる。 そして1メートル程離れて、凌雅。 西野さんには帰ってもらったので、2人きり。 気まずい雰囲気だ。 沈黙が続く中、珍しく私から口を開いた。 「…で、どこに行ってたの?」 「あの、家庭教師の所。」 …家庭教師。 すっかり忘れていた。 テストのことも、家庭教師のことも。 動揺を見せないように平然を話す。 「その、家庭教師がどうしたの?」 「しばらく来てもらわないようにお願いしてきただけだよ。」 …はい?