そんな私を梨桜ちゃんは抱きしめてくれた。
…暖かい。
梨桜ちゃんの体温を感じながら私はそのまま涙を流した。
「…凌雅とのことはどういうこと?」
数分後、涙が止まった私にそう問いかける。
凌雅との“こと”というのは、婚約のことだろうか。
しかし私が話す前に梨桜ちゃんは言葉をつづけた。
「男が嫌いなら、凌雅も嫌いでしょ。
しかもあんな腹黒男。
なのに婚約って…。
変だと思ったのよ。
今まで散々お見合いして断ってきたヤツが急に婚約するんだもん。」
そういうと梨桜ちゃんはコップに手をかけ、入っている紅茶を飲みほした。


