青春途上中

こんなとこで立ち止まってる場合じゃねぇ!!!!
あいつが、来る!!!

「逃げないと…」

「逃げれると思うなよ」

電話越しに聞こえてきたわけじゃない。

聞きなれた声が後ろから空耳じゃないだろうか、と一瞬思ったが威圧感を感じる。

後ろを振り向けば、やはり伊崎が立っていた。

また、サングラスをかけて…。誰も近寄れない高校生だ。

「…えーと…、伊崎後ろ!」

「あ?」