地味子の“夏恋”大作戦!!



立ったまま見下ろしながら、膨れっ面をした私を、


拓真は自分の方へと引っ張った。


「そうじゃないよ。オレだって、不安なんだよ。陽菜子が側にいないと」



「た、拓真…?」


そう言って、私を抱きしめた。



波の音と、汽笛の音。


それくらいしか聞こえないこの浜辺は、夏の爽やかな夜風を運んでくれる。



「久しぶりだな。こうやって二人きりなのは…」