「拓真…」 呆然と、俊久くんはそう言った。 「陽菜子に、それ以上触るな」 あくまでも、硬い表情で、私に近付いてくる。 「陽菜子は、オレが連れて行くから」 そう言って、拓真は私を抱き上げた。 「拓真…」 久しぶりに、声を聞いた。 こんなに近くで、拓真を見れた…。