どうしよう…。 立っているのも、やっと…。 そう思った瞬間だった。 自分でも驚くくらい、力が抜けて、その場に崩れ落ちてしまった。 「キャーッ」 女の子の悲鳴と、先生の慌てた声が聞こえる。 立たなきゃ。 そう思っても、目の前がぐるぐる回って立てない。 「陽菜子!」 叫んで飛んで来たのは、俊久くんだった。