不思議…。 私、何で俊久くんと二人でいるんだろう。 近くの石垣に、二人並んで座っていると、そう思わずにはいられない。 でも、少し救われた。 やっぱり、一人は寂しいもん。 「なあ、陽菜子。去年の事、ごめんな」 真っすぐ前を向いたまま、俊久くんは言った。 それも、真剣な顔で…。