「そ。邪魔。陽菜子を奪うチャンスじゃん」 「何よ…それ」 そういうセリフは、聞き慣れてないんだってば。 「あっ、拓真」 「えっ!?」 「待て。振り向くな」 どうやら、拓真がやって来たらしい。 「誰かと一緒?」 「うん。男友達と、三人でいる」 俊久くんは、拓真がいる方を、さりげなく見続けた。