自分の部屋のベッドに寝転がると、寂しさが募ってくる。 「こんな時、早苗(さなえ)がいてくれたらなぁ」 唯一の親友だった早苗は、お父さんの仕事の都合で、転校してしまった。 「美和子もいないんじゃ、どうしようもないよ~」 携帯を眺めていても、拓真から電話もメールもない。 「バカ拓真…」 そう呟いたら、涙が溢れてきた。