妹しかいない私には、男の子の部屋が、とっても新鮮。 つい、好奇心でキョロキョロ辺りを見回していたら、 「陽菜子」 拓真が、私を後ろから抱きしめてきた。 「な、何!?」 カッコ悪~。 驚いた弾みで、声が裏返っちゃった。 「緊張してんの?」 そんな私を笑うでもなく、拓真は耳元で囁く様に言う。 「うん…。緊張してる…」