「ここが、拓真の実家なんだ…」 いいのかなぁ。 ご両親不在なのに、勝手に入って…。 「ほら、陽菜子」 玄関先で、戸惑っていると、拓真が私の手を取った。 「いいの?入っても…」 「いいよ。おいで」 少しの罪悪感はあるけれど、拓真の笑顔と温もりには勝てなかった。