悪いことは想像したくない
でも危険な状態と聞いて良いことは想像できない



「もしもし?」


電話の相手は男の人に変わった


低音の落ち着いた声
慎二くんだ


「慎二くん…」



慎二くんは京介の親友でもある


美幸と一緒にいたんだ


「加奈、俺たち今から京介に会いに東京に行くけど、お前も来い」


いつものように強引に慎二くんはそう言った