たった一人の君へ〜二人の運命〜

閉じた目から涙がこぼれている






「京介?
京介聞こえるの?」


呼びかけてみるけど、やはり反応はない





「京介?
京介!
加奈だよっ!
京介!」





何度呼んでも返事はなかった





彼の頬に伝う涙を拭う



「京介?
聞こえてるんだね…


苦しいよね?
痛いよね?」


もう一度京介の手を強く握った









「あたし…傍にいるから…
ずっといるからね

だから頑張って…
戻ってきて…」