ん…



ゆ…め…?






ゆっくりと目を開ける
ゆっくり
ゆっくり



見慣れた白い天井が目に映る
暗い部屋
ベッドに横たわるあたし



夢…見てたんだ





まだ眠気の残る体を起こし、枕元にあった携帯を見た
携帯画面が眩しく光り、思わず目を細める


午前5時
あり得ない程早く起きてしまった
どうりで辺りがまだ薄暗いはずだ





ふと見ていた夢を思い出す

普段なら思い出せない夢も多いのに、今日の夢は鮮明に覚えてる

どうしてあんな夢見たんだろう…
もう忘れてるような幼い頃の記憶



<お姉ちゃんだもん>



あれは何歳のあたし?

お姉ちゃんだもん……
妹が生まれてからよく言ってたな


幼い頃のあたしはお姉ちゃんという言葉に小さな優越感と、言いようのない妹への嫉妬心を抱いていたっけ?


今になればそんなのもう関係ない話なんだけど