でも…。
俺には何もできない。
俺の変なプライドが邪魔をしているんだ…。

「くそっ!!」
怒りを込めて、近くにあった机を―…。

―ガタンッ!―

蹴とばしたんだ。

俺は、美羽を探しにも、紗南に恨みをぶつけることもなく…
一人で外へ駈け出した。