周りからみたら、
菊池は
どううつってるのかな?


気付かないうちに、やっぱしあたしは菊地のコトが好きだったのかもしれない。

今思う。

早く気づきたかった。


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━━━……

そんな日が続いて、
9月。

文化祭だ。


うちらの学校は、
クラス展示というものをする。

今年みんなで作ったTシャツをひもにつるしてかざるんだ。

Tシャツのデザインはおっきな地球。

あたしがデザインしたもの。平和をイメージした。


そんなTシャツをするすると綺麗にひもに通す。


金具で無理につけようとする。

そんなとき、
『みく』

菊地に呼ばれた。
下の名前を男子に呼ばれると、ドキッとする。

『ん。なに?』

無愛想で可愛くない返事。そんな自分が大嫌い。

『こっちのヒモ、もっててよ。』

『うん』

ヒモとヒモで
繋がってる…

赤い糸みたい。

急に恥ずかしくなった。

『菊地ー。』


……

あれ。返事がない。

『菊地…?』

あ、
菊地って、クラス全員から下の名前で呼ばれてた…

呼びづら…

『は…はゃ…て…』

『何?くしゃみでもでんの?(笑)』

無邪気に笑ってる。

ちょっと、可愛い。

『くしゃみじゃなくて。これ、つけちゃっていーかなって。』

『ん。まって。こっち付けてからそっち行くから。』
『手、つかれたから。早くね。』

怖。あたし。
やだ…
思ってる事、素直に言えない。怖い人。
どんどん嫌気がさしてきたよ。。。


一分もたたないうちにハヤテが隣にいた。

『みく、ちょっと狭いけどそのままだよー?』

『うん。』

確かに狭い机の上に中学生二人がのるのはさすがにキツイ。

でも、そんなこと気にしないくらい風はヒョイっとのぼる。

手を差し延べ、
『ヒモ。』
という。
ヒモを渡す。

ヒモを金具につける。
肩が、あたった。

ただそれだけなのに。

すんごくドキドキした。


けど、まだあたしは気がつかない。

自分がハヤテの事を好きになっていた事を━━━