それでも。

<蘭璃が好きなことができなくなるのは嫌だから>


「……っ」

目頭が緩む。

一気に涙が溢れて、止まらなかった。

別れを告げたのは自分なのにまた好きになりそうで怖い。

<ありがとう……>

<がんばってね、応援してるよ>


純粋に嬉しかった。

だけどもう、終りだ。

<んじゃ、またね蘭璃。俺これから風呂だから>

<うん、またね>


―一樹さんがログアウトしました