「当たり前だよ。お返しはさっきみたいなのでいいから。」 さっきみたいなのって…… 思い出したら顔が熱くなってきた。 「冗談だよ。でも半分本気。」 「もぉ〜〜」 「今はこの指輪で我慢な。いつかちゃんと指にはめるやつプレゼントするから。」 そう言って優しく頭を撫でる榎本さんの手は、すごく温かかった。