「駿くん!」 わたしが名前を呼ぶと振り返ったその人は、やっぱり駿くんだった。 会話をするにはあまりにも遠い距離。 駿くんが立っているところまで走った。 「倉科やん、どうしたん?」 「…あの……あの……」 走ってきたせいでうまく話せない。 とにかく呼吸を整える。 「大丈夫?」 「ハァ…大丈夫。駿くんにDVD返そうと思って」 鞄の中からDVDが入った袋を取り出し、駿くんに渡した。