「なんでよ」

「だって知らないんだもん」

「そーですか。いいもん。もう貸さない」


関西を中心に活動してるから知らなくても仕方ないけどさ……


「拗ねないの~。ジュースあげるから~」


渡されたのは、紙パックのオレンジジュース。
わたしの分も買ってきてくれたらしい。

納得できないけど、一応貰っておく。


「ん~…ほんとによくわかんないんだけど、あれはよかったと思う。2曲目の」

「あれね!珍しくバラードで歌詞がすっごく良いんだよね~」