「美緒…」 私が捉えた視線の先には… 家庭教師の、美緒さんが、いた。 美緒? 奏? 何で?2人は知り合いなの? 「元気だった?」 美緒さんが一ノ瀬 奏に笑いかける。 その笑顔は、 いつも私と笑ってる時の笑顔じゃなくて もっと、こう、 なんてゆうか、 恋してるって顔だった。 「…うん」 答える 一ノ瀬 奏の声は、何処か寂しそうで、 切なそうな顔を浮かべていた。