今日も私は日記を前に、レースカーテンをもちあげて窓を覗き込んだ。 今日は、晴天。 雲一つない10月の空。―― ほうっ、と溜め息一つ。 くっきり見える月が私に向かって微笑んでいるように感じた。 ――下界の人間を嘲笑っているのか。