パシッ!!


潤子の目の前で、
何かをキャッチする音が聞こえた。


そう、潤子に向かって投げられた硬球を
栄治が受け止めていたんだ。


「間一髪!!」


栄治はそう言ってニヤッと笑った。


潤子は焦る様子もなく、
冷静に栄治の顔を見た。


「フンっ、その様子だと
わかってましたって感じやな?」


「何!?」


「いや。」


そう言って栄治ははまたニヤッと笑った。