凛子ちゃんが帰ってから、まだ心の整理ができなくて。 香織の着信を知らせる音楽だけが、静かな部屋に響いていた。 あぁ、また香織に心配かけちゃったな…。 だけど、どうしても電話に出る気にはなれなくて。 …いつ、優に言おう。 なるべく、早いほうがいいよね…。 そう考えるだけで、胸が張り裂けそうなほど苦しい。