優と手を繋いで、デートして、抱き合って、キスをして。

そんなふうに出来たら、どんなに幸せなんだろう。


我慢してた涙が、またポタポタとこぼれ落ちる。



「美香、なに泣いてんだよ」

「優…なんで…」


なんで、いるの…?

「…うっ…」

ほら、笑わなきゃ。
この気持ちは、優に知られちゃダメだから。


「そんなに、ひどいのか?」

え…?
何のことかわからず、ただ優のことを見つめるあたし。


「腹、痛かったんだろ?」


お腹?
あ…香織がそう言ったんだ。


「うん…でもっ、大丈夫だから」