『…ぷ。何それ。それでもそれを越えるってのが普通じゃないの?』

「俺、謙虚な人間やもん♪」

『あはは。嘘ばっかりー。』

私は、素直に笑えていた。こんなに人と他愛もない話で笑えたのは久しぶりだったから、正直驚いた。

波流君に出会ったことで、波流君と話をすることで、私の世界は、あの窓の向こう側の世界に少しずつ広がって行っているように感じた。