結城はもし違っていたら?と思いながらも、恐る恐る声をかける。 「あの、オフ会の参加者の方ですか?」 女性は結城の問いに反応した。 「あ、はい!ユーザーネーム、マイコです。」 と言いながら本を閉じて元に戻した。 おとなしそうな感じの、赤のふちメガネが似合う、セミロングの女性だ。 「あ、良かった。もし違ったらって思って、正直怖かったんです。僕は新人のユーザーネーム、弱虫けいじです」 「あ。はじめまして、」 マイコはニッコリと笑った。