数日ぶりに入る事務所は何だか違った風景に見えた。 それもそうだろう。 いつも事件の足を引っ張る上、解決も自分一人ではできない、犯人確保もできない、そのことが重荷になっていた。 仲間の中には、邪魔者を見るような目付きで見てくる者もいる。 すごく居心地が悪かった。 だけど、あの事件を一人で推理できて、ただそれだけなのに気分がよかった。 でもこれだけじゃダメだ。 もっと自分に自信を持って、もっともっと事件を解決していきたい。 結城はそう身に感じながら報告書に向き直った。