大好きな君へ

私は、小さい時は家が貧乏で、けして裕福じゃなかったけど、父親と母親と私で、仲良く幸せに暮らしていた


だが、幸せは長くは続かなかった──────




ある日私が親友の舞踊ちゃんと遊んでいると舞踊ちゃんが転んで怪我をしてしまった


泣き出してしまった舞踊ちゃんをみて、まだ小さかった私は、焦って、何をすればいいのかわからなかった



「いたいょーうわああん」


「どうしよう、ふようちゃんがないちゃったよ」


その時私はひらめいた

傷口に手をあて、小さいこなら誰でもやるあのおまじないをした

「ちちんぷいぷい、ふようちゃんのきずとんでけー」

すると、傷口が消えた――


小さい私は、おまじないが効いたと思って喜んだ

もちろん舞踊ちゃんも同じように喜んだ


「わぁ!!ちなちゃんがおまじないでなおしてくれたーちなちゃんありがとう」


「うん!!」


それから、いつものように、舞踊ちゃんのお母さんが迎えにきた


「舞踊〜!!帰るわよ〜」


「あのね?ちなちゃんがちちんぷいぷいしてくれて、ふぅのきずなおしてくれたの」


舞踊ちゃんのお母さんも、子供のいうことだと笑って受け流した