大好きな君へ

◆◇side千奈◆◇

ゆめをみた―――――


私がまだ小さい時の話









「いてっ!!」

「ふぅちゃんだいじょうぶ?ちながなおしてあげる!!」


「あっ!!いたくない!!ちなちゃんありがとう!!」




「あっ!!おかあさん!!」


「おかあさん!!あのね?ちなちゃんが、ふぅのきずなおしてくれたの」


「えっ!!舞踊、またなの!?何されたの?」

「ふぅちゃんのまま、あのね?ちぃはふぅちゃんのきずをなおしただけだよ?」


「そうだよままあのね「舞踊は黙ってなさい!!」


「うっ、ま、ま?」


「いい加減にしなさい!!もう、うちの舞踊に近づかないで!!……この、化け物!!」


「ばけ、もの?」


「そうよ!!あなたは化け物よ!!いくわよ、舞踊」


「ちなちゃん!!」





「ば、け、も、の?」






やだ

ちぃはばけものじゃない


やだ


やだ



「いゃぁ!!」




ぱっと目を覚ますと、見慣れた天井


「あっ……私、あのとき……」


私は、倒れてしまった事を思い出した