大好きな君へ

◆◇side千奈◆◇


はっ

めをひらくと、真っ白な世界


「また来ちゃった……」


すると、


ふわっ


『千奈、またあったわね』


ウタが出てきた


「今度はどうしたの?」

私が聞くと、ウタは真剣な顔になった

『実はね?千奈の力の消耗が、予想外に大きかったの……』


「それって、どういうこと?」

私が聞くと、ウタはすごく悲しそうな顔になった

『平助君を治したときに、千奈は予想以上に力を使った……だから、予想以上に命も削られた』


額に冷や汗が伝う


それって、

それって、


「じゃあ、私の命は?」


『もって一ヶ月』

『命が尽きると、光と共に千奈は消えてしまう』

「……っ」


私は声も出なかった


皆と会えなくなるのはイヤ


平助君と会えなくなるのはイヤ

抱き締めてもらえなくなるのはイヤ





でも、私は決めた









「残りの人生を精一杯生きる」





すると、ウタは優しく微笑んだ


『そう、あなたならそう言うと思ったわ……』


すると、辺りが眩しくなった

『朝がくるわ……じゃあね、千奈………また会う日まで』


そして、辺りが光で包まれた