《完》蜜恋☆LOVERS 〜幼なじみは独裁者!?〜

陸はすでに軒先から外の
道に出て、かなりの早さで
どこかに歩いてく。



あたしが名前を呼びながら
追いかけてるのに完全
スルーで進み、道の脇の
大きなニレの木の下で
ようやく立ち止まった。

そこには自販機と小さな
ベンチがある。



「陸! ねぇ、こっち向いてよ。

あたし……陸に話があって
来たの!」



大声で一気に言うと、陸は
自販機に硬貨を入れてた
手をピタッと止めた。



……でも、それだけ。



あたしには背中を向けた
ままで、表情も全く見えない。


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