陸はすでに軒先から外の
道に出て、かなりの早さで
どこかに歩いてく。
あたしが名前を呼びながら
追いかけてるのに完全
スルーで進み、道の脇の
大きなニレの木の下で
ようやく立ち止まった。
そこには自販機と小さな
ベンチがある。
「陸! ねぇ、こっち向いてよ。
あたし……陸に話があって
来たの!」
大声で一気に言うと、陸は
自販機に硬貨を入れてた
手をピタッと止めた。
……でも、それだけ。
あたしには背中を向けた
ままで、表情も全く見えない。
_
道に出て、かなりの早さで
どこかに歩いてく。
あたしが名前を呼びながら
追いかけてるのに完全
スルーで進み、道の脇の
大きなニレの木の下で
ようやく立ち止まった。
そこには自販機と小さな
ベンチがある。
「陸! ねぇ、こっち向いてよ。
あたし……陸に話があって
来たの!」
大声で一気に言うと、陸は
自販機に硬貨を入れてた
手をピタッと止めた。
……でも、それだけ。
あたしには背中を向けた
ままで、表情も全く見えない。
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