ひらめきに、思わずその
場で足を止める。



「校内放送――!!」



まさに今かかったばかりの
校内放送。



これなら学園にいる生徒
全員に、一気にあたしの
声を伝えることができる
じゃない!!



「……………っ!!」



あたしは声も出さずに再び
走り出した。



明確な行き先ができて、
速度はフルスピード。



放送室はたしか職員室の
近くにあったはずだ。



あたしはバクバクいう
心臓を懸命に抑えて疾走した。


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