その腕を、パシッと強い
力で誰かが掴む。
首だけで振り返ると、陸だった。
「待てよ、お前!
もう――いい加減にしろ!!」
キツい瞳であたしを
にらんで、そう叫ぶ陸。
だけどその瞳の奥には、
こんな状況はもう嫌だって
泣いてる陸がいる。
――あたしには、それが見える。
「何よ……陸の、弱虫!!」
あたしは掴まれた腕を
力いっぱい振って、陸の
手を振りほどいた。
陸は目を真ん丸に見開いて
呆然とした顔であたしを見てる。
_
力で誰かが掴む。
首だけで振り返ると、陸だった。
「待てよ、お前!
もう――いい加減にしろ!!」
キツい瞳であたしを
にらんで、そう叫ぶ陸。
だけどその瞳の奥には、
こんな状況はもう嫌だって
泣いてる陸がいる。
――あたしには、それが見える。
「何よ……陸の、弱虫!!」
あたしは掴まれた腕を
力いっぱい振って、陸の
手を振りほどいた。
陸は目を真ん丸に見開いて
呆然とした顔であたしを見てる。
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