そこで一度小さく息を
ついてから、あたしは
続きを口にする。
「陸のいとこ……なんでしょ」
陸の目が飛び出しそうな
くらい真ん丸になった。
「お前――なんでそれを――!?」
「……聞いたの。おばさんから」
全部、聞いた。
藤枝さんのことも、陸の
ことも、全部――。
真っすぐ見つめる視線で、
陸はあたしがもう何もかも
知ってることに気づいた
みたいだった。
本当に、これ以上ないって
くらいに顔をゆがめて、
たった一言、こうもらす。
_
ついてから、あたしは
続きを口にする。
「陸のいとこ……なんでしょ」
陸の目が飛び出しそうな
くらい真ん丸になった。
「お前――なんでそれを――!?」
「……聞いたの。おばさんから」
全部、聞いた。
藤枝さんのことも、陸の
ことも、全部――。
真っすぐ見つめる視線で、
陸はあたしがもう何もかも
知ってることに気づいた
みたいだった。
本当に、これ以上ないって
くらいに顔をゆがめて、
たった一言、こうもらす。
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