《完》蜜恋☆LOVERS 〜幼なじみは独裁者!?〜

ピクッと、おばさんの肩が
震えたのをあたしは
見逃さなかった。



(本で見たあの人の顔は、
少し陸に似てた。

もしかしたら――…)



「――もしかしたら陸って、
学園の創始者と関係が
あるんじゃないの?」



「結愛ちゃん……」



おばさんは途方にくれた
ような思いつめたような、
複雑な表情であたしを見つめる。



長い長い沈黙が流れた。



だけどやがて……
おばさんはフッと小さな
吐息をもらして、その
沈黙を終わらせる。


_