《完》蜜恋☆LOVERS 〜幼なじみは独裁者!?〜

「あ、あの……」



正直教室の外には出たく
なかった。



でも藤枝さんの目的が
気になって、結局あたしは
小走りで彼女の後を追う。



スタスタ歩き続ける彼女の
行き先は、途中で予想が
ついてきた。



(この道……。
もしかして、道場に――?)



――たどり着いた先は、案の定。



あたしも一度来たことの
ある、剣道部の道場だった。



「ここなら誰も来ないから、
落ち着いて話せるでしょ」



言って藤枝さんは上靴を
脱いで中に入り、あたしも
そうするよう目でうながす。


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