《完》蜜恋☆LOVERS 〜幼なじみは独裁者!?〜

集団の中から大きな声が
あがって、会場が一斉に
ざわめく。



「え、な、何?」



「さぁ……わかんない」



周りのクラスメートも
不思議そうな顔してた。



でもあたしは、それよりも
数倍驚いた顔で必死に声の
出所を探る。



だって――だって、今のが
聞き間違いじゃなかったら――。



(陸―――…!?)



あたしの想像は当たってた。



クラスごとに縦に整列した
生徒の集団のちょうど
真ん中あたり。

そう――2年生の集団が
大きく割れて、そこから
一人の男子生徒が……
陸が、姿を現したから。


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