「ウン……」



励ましてくれてる美月には
申し訳ない限りだけど、
あたしの返事はかなり
覇気がない。




陸と会ったあの日以来、
あたしはずっとこんな感じだ。



だって、考えないように
しようと思っても到底ムリ。



目を閉じなくても耳を
澄まさなくても、いつでも
あの時の陸の顔と声が頭を
離れない。



そして……強引に重ねられた唇。



陸との初めてのキスで……

同時にあたしのファーストキス。



その感覚だって……今も
鮮明に、この唇に残ってる……。


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