「あめわらし?」


 二人は首を傾げた。


「何じゃ?知らぬというのか?」

「ええ、残念ながら。」

「む、そうかならば教えてやろう」


 《それ》は腰に手をあてて小さな胸を大きく張った。


「わらわはこの辺りの土地神でな。名の通り雨を司るモノじゃ。」

「土地神…って神さまぁぁぁ!?」

「その通りじゃ!」

「こんなちっこいのが?」

「ちっこい言うな!」

「で、でも、言われて見ればそんな気もしないかも、しれませんね…」

「いや、それめっちゃ疑ってるじゃん!」