「そうじゃ。やつは体が弱くてな。
治療のため引っ越すことになっていた。

空に光る緑の光を見れば幸せになれるという噂を信じ込んだみぃが思いついた光が、虹の緑だったのだ。
だが、それもかなわずみぃは死んでしまった。

その未練がやつを霊としてここに留めた。
だから、例えそれが虚偽であったとしても、二人で虹を見るという目的を果たしてほしかった。

そのためにお主らが必要だったのじゃ。

じゃがまさか、あやつがワシの力の一部をつかい、ワシをのっとるとは思いもしなかったがな。」


 そういって雨の神は苦笑した。二人は今までの違和感の理由を聞き、納得した。


「そうだったんですか。それでみぃちゃんは?」

「無事、上っていきよったよ。」


 三人は空を見上げた。空は相変わらす晴れ渡っていた。