しばらくして、言乃が落ち着くと雨の神は二人の前に立った。 「よくやってくれた。礼を言うぞ。」 「え?頼み事はみぃちゃんからでは?」 雨の神は小さく首を振った。 「アレはワシからの願いといってもよいものじゃ。悲しきことに、大概の人は雨を嫌う。じゃがの、あやつはショータのために虹を、そのための雨を心待ちにしていてくれた。」 「ショータのため?」