「時間はあまりありませんね…ケイト君!」

『ん?ことのん?どこ?』


 水溜りに向かって叫ぶと、中のケイトは声の出所を探してきょろきょろした。


「え、通じた?…ええと私はそこにはいません!声でのみ通信は出来るみたいですが。頼みごとがなにか分かりましたか?」

『ああ!虹が見たいらしい。何でも、全部の色がはっきり見えるやつな!』

「虹ですか。とりあえずそれはどうにかしてください!その空間はみぃちゃんの命日らしく、リミットは夕方までです!」

『は?ま、まじで?夕方ってもうなるんだけど!?』

「時間の流れが違うの?!そんな…天然の虹じゃなきゃダメなんですか?」

『わからん!でも大丈夫だと思う!なんか思いついた?』