「あの…がいら…」 「花ちゃん!!どうしたの? 俺の声聞きたくなったとか??」 部署と名前を言う前に 急に明るくなった林先生の声が 通話口から聞こえてくる。 「あのトキおばあちゃんが来られてますが 診察はどうしましょう?」 「あー俺診るよ。すぐ行くね♪」 ピッ ツー ツー 「先生なんて?」 「あ…来られるそうです。」 「先生うきうきなんじゃない? 外来に来る口実ができて♪」 先輩の何げない一言… その一言に私は顔を赤らめてしまう。