「なかやん…!どうしたの?」
午前中にギプス固定した
なかやんが立っていた。
「あー…今日は仕事になんねーからさ…」
「あぁ会社休むのに診断書がいるの?」
「いや!さすがに見りゃわかるし…」
「?どうしたの??」
顔をごしごしこすって
頭をぼりぼり掻いている。
たぶんなにか言いにくい事を
今から言うのだろう…
いちいち行動や言動で何がしたいか
わかってしまい
思わず笑ってしまった――
「は…今笑うとこ??」
鋭く睨んでくるが顔が赤いため迫力がない。
睨んでくるのも反射的にやっていることで
ほんとに怒ってるわけじゃない。
「ううん。
なかやんってわかりやすいなーって…
なんか言いにくい事でも
言いだそうとしてたでしょ?」
返事はないものの耳まで赤くなってる事が
「そうだ」と言わんばかりだ。
