私の姿を見るや否や、ギュッと抱き締められ、その力強さは息ができない程だった。

「家に入って。私の部屋に行こう。」

ナツキの手を引いて部屋に入った。

冷たい手…。いつからいたの?話はできた?聞きたい事はたくさんある。でも今は、ナツキの冷たい体を抱き締めていたい。

「…一緒に、寝よ?」

お互い何も喋らず、抱き合ったまま眠りについた。




コンコン…

ノックの音で目が覚めた。いつもお母さんが起こしに来る時間。

いつもなら、いきなり扉を開けて起こしに来るのに、今日はノックするなんて…。ああ、そうか。ナツキが来てるの知ってるんだ。

私はナツキを起こして、リビングに降りて行った。