その頃、理事長室では優しそうな老人と静かそうな青年が喋っていた。


「本当に彼を…闇の力を持つ者をいれて良かったのでしょうか?
また、闇の王みたいに暴れてしまったら…」


「彼は大丈夫ですよ。なんたって光の者がいます。
それに彼は闇の王に抵抗してたのですよ? その者が簡単に暴走なんてしないですよ。今は若い者に頼らなければいせませんから」


老人は楽しそうに青年にそう悟る。


「では、彼は光の者と一緒のグループのが良さそうですね」


「フォフォフォ。なんかそれは楽しそうですね。
なんたってあのグループは皆光の者に惚れておるからのぅ。その中に幼馴染みが入ったら…」


老人はフォッフォッフォと楽しそうに笑った。


老人を見て青年は『皆大変だ』なんて呑気な事を考えていた。


「今度の休みにあのグループに任務を与えたい。顔合わせも兼ねてな」


「任務というと?」


「闇の王がいなくなって力の均衡がとれずにまだシャドウが暴れておるのだよ」


「はっ! では今日の夕方にこちらに向かうように言っておきます」


青年は一瞬にして理事長室から出ていった。


一人になった老人は、


「闇がいなくなっても闇はなくならないのぅ。
彼女の浄化の力を用いらないとダメなのか…」


寂しそうに呟いたのだった。