毎日幸せだった。
高校はお金がなくて行けなかったけど母さんと一緒ならどんな状況でも苦ではなかった。


そんなある日…

奴らが来たんだ…。




「母さん今日は野菜が安くー…誰?」


「ラールド…」


目の前には母さんと見知らぬ男が数名いた。



「君がラールド・メイユールか?」



その中の1人が
俺に近づいてくる。


「あんたら誰?」



「俺はお前の父親だよ」


「っ」



頭をカナヅチで殴られたような感覚だった。

俺に父親?
死んだんじゃなかったのかよ。


ラールドはサラから
父親は俺が生まれた時すぐに死んだと聞かされていた。



「ごめんね。ラールド」


母さん…。


「お前には日本で俺の跡継ぎになってもらう」



「はっ?何で俺なんだよ」



「お前しかいないからだよ。タダでとは言わない。お前の望みを叶えてやろう」



望み…。



「2人で話したい」


望みならあるさ


「いいだろう」


俺は…

「ラールド!」




「母さん、大丈夫だから」




母さんに幸せになってほしんだよ…。