〜ラールド〜


家について
俺はすぐに眠りについた。


そして…

とても懐かしい夢を見たんだ。


ー‐ー‐ー‐ー


草原を駆け回る
笑顔が天使のように可愛らしい男の子。


「かーさまぁ!」


まだ小さくて幼くて
この世の汚れなど何も知らない。


「あら、ラールド。お帰りなさい」


サラ・メイユール


いつも笑ってて優しくて世界でただ1人のラールドの家族だった。



「見て!かーさまのためにお花つんできたよ!」


「わぁ、綺麗。ありがとぅラールド」


サラは花を持つラールドごとギュッと抱きしめた。



「かーさま?」


「ごめんね。ごめんね。守って上げられなくて」

泣いてる
そぅ、かーさまは
いつも泣いてたんだ。
笑っていたけれど泣いていた。




「かーさま。ぼくは大丈夫だよ」



だから泣かないで?




そぅ思いを込めてラールドもサラの背中に手回した。でもまだラールドの手は小さすぎてサラを包み込む事はできなかった。



それが幼いながらも悔しくて…。



だから、かーさまだけは絶対に自分が守ってみせるとそぅ決めたんだ。